2003/04/08

レトロPC再生計画

我が家にPC-98がやってきた!…が

 2001年8月の終わり頃、私の所へ友人から「パソコンが壊れた」というメールが入った。友人のマシンはPC-9821 V7C4K(98MATE VALUESTAR・以下、PC-98)。私はどうせ捨てるんだろうと思い、「壊れたんならくれ」と返事をしたら、数日後に「新しいの買った」とのメールが。奴め!ホントに新しいの買いやがった!こっちは金が無くて買えないってのに…。「処分するのに金がかかるからやるよ」という訳で、壊れたPC-98を引き取る事になった。やった!これでエミュレータを使わずにPC-98ゲームができるぞ!
 …と、喜んだのはいいが、今からPC-98を復活させる事はできるのだろうか?

 さて、自宅にPC-98が届いた所で、早速起動してみる。すると、メモリチェックの直後に早速「IO ERROR」の文字が!これはヤバイか?再起動するとまた新たに「CACHE ERROR」が!うわっ!やっぱ死んでるのか?
 しかし、何度かの再起動の後に、Windowsは起動できなかったものの、MS-DOSモードに行く事が出来たので、とりあえず完全に死んではいなかったらしかった。フロッピーディスクにシステムファイルをコピーする事も成功した。
 これはハードディスクじゃなくて単純にWindowsが壊れてるだけなのかな?と思い、一度ハードディスクをフォーマットしてWindowsを入れ直そうかと思い、フォーマットコマンドを入れてみるが……失敗。また入れ直してみるが………失敗こりゃハードディスクが死んでるか!!フォーマットできなきゃどーすんのよ?!
 とりあえずスキャンディスクを実行………お、遅い!遅すぎる!!!!しかも画面のクラスタ表には不良クラスタを示す「B」の文字がババっと!……こりゃ厳しいかなぁ。
 でもハードディスクのエラーを取り除かないとどうにもならんなぁと思い、続行……………スキャンディスクを実行してから4時間。まだ15%!!こりゃあ重症だぞ。うーん。ハードディスクを交換するしかないか。このハードディスクを修復して使っても不安だし。
 ケースを開けハードディスクを見てみたところ、どうやらDOS/VパソコンでおなじみのIDEのようなので一安心。これだったらそこらで売ってるヤツが使えそうだな。でも、BIOSが近頃の大容量ハードディスクに対応してないだろうから、やっぱり古めのヤツを買わないといけないのかな?


▲ PC-98に搭載されていたハードディスク。写真では分からないが、海外メーカーのSeagate製なのでIDE接続のハズ。って事は現在一般的なDOS/Vパソコンのヤツが使えるハズなのだ。

FMV再生に計画変更

 近所のリサイクルショップにFMV-5133DPS(FMV-DESKPOWER SE・以下、FMV)を発見。こいつのハードディスクをPC-98に使えないだろうか?と思い、購入する事にした。
 このFMVは付属品もなく、キーボードやマウスもなかった(ディスプレイはあった)。店員に訊き、試しに電源を入れてみると、Windows95が無事に起動できた。しかし、キーボードやマウスが無いので、ジャンク品扱いで、当初7,000円のところ、半額の3,500円で売ってくれた。よっしゃ!これのハードディスクを摘出してPC-98に取り付けよう!
 …でも待てよ…。あのPC-98より、このFMVを再生させた方がいいんじゃないか?今からPC-98をパワーアップさせてもパーツがなかなか揃わないし、限度がある(もっとも、コレもそうではあるが…)。なにしろ、このPC-98はディスプレイ一体型の為、CPUアクセラレータを積む事ができないので、どんなに周りをパワーアップさせても肝心の部分がパワーアップできないのではあまり意味が無い。もっとも、PC-98はPC-98ゲームがやりたいだけだからパワーアップさせなくてもいいんだけど。
 結局、PC-98の方は保留にしておいて、FMVの方を再生させる事にした(おいおい…)。

 早速FMVの内部を開けて見ると、ISAバスが4本(内PCIバスが2本共用)、内ひとつにISAのSoundBlasterが差してあった。うーん、時代を感じる。でも兼用だけどPCIバスがあるのはせめてもの救いか。これならPCIのUSBボードを差せばUSBも使う事ができるだろう。
 愛機のValueStarNXのキーボードとマウスを借りて起動してみる。バンドルソフトがほとんど購入状態のままであった。大して使っていなかったのでだろう。用も無いのでとりあえず全て削除。
 んで、ハードウェアのプロパティを見てみると、Pentium133MHz!メモリ16MB!ハードディスク容量1.2GB!あのPC-98よりはCPUやハードディスク容量はマシだが非力だ。でも何とかWindows98はインストールできる。
 とりあえず様々なユーティリティソフトを駆使してハードディスク内を掃除して、ノートンさん(NortonUtilities)でスキャン。ハードディスクのエラー無し。これはイケる。
 そしてWindows98SEのインストール。でも私の持っているCD-ROMはアップグレード版でWindows98からではないとインストールできなくて、仕方なくWindows98のインストール。セットアップにかなり時間がかかり、パソコンのスペックも低いので失敗するんじゃないかとヒヤヒヤしたが、無事に成功。Windows98SEのインストールも成功した。
 …しかし、なにしろメモリが16MBなので、Windowsの起動が遅い(2分ぐらい)!しかも、起動しても空きメモリ領域が全く無い!スワップしまくり!やっぱWindows98SEで16MBはキツい。メモリ増やすしかないな。
 I-O DATAやメルコのサイトでこのパソコンに使えるメモリやCPUアクセラレータを調べ、中古パソコンハードウェアショップのサイトを探してみると、ノーブランドのバルク品が結構安価で見つかった。ついでにPC-98の方も探してみるが、こちらはなかなか見つからなかった。


▲ FMVの内部。写真上の左上に見えるボードがISAのSoundBlaster。その下に見えるのがCPUファンが載って見えないけどPentium133MHz。PCIバス(写真下の白いスロット)があったのが救いか。


▲ 狭いデスクにキーボード2つはつらい!FMV用のディスプレイを置いたら机周りが更に窮屈になってしまった。


▲ 一応PC-98のハードディスクをFMVに繋いでノートンさんで検査してみた。MS-DOSのスキャンディスクで出たエラー以外は検出されなかったので、FMVの2台目のハードディスクに。

スペック比較表(当時)
マシン名 DESKPOWER SE
(FMV-5133DPS SE5)
98MATE V7
(PC-9821 V7/C4K)
VALUESTAR NX
(VS3035D)
CPU Intel Pentium 133MHz Intel Pentium 75MHz I-O DATA PK-P2A667
(Intel Celeron 667MHz)
キャッシュメモリ 1次 16KB
(CPU内蔵)
2次 256KB
(パイプラインバーストSRAM)
1次 16KB(CPU内蔵) 1次 32KB
2次 512KB
(CPU内蔵)
メインメモリ(標準) 80MB
(EDO-DRAM/8MB×2、32MB×2)
24MB
(EDO-DRAM/4MB×2、8MB×2)
128MB
(DIMM/64MB×2)
メインメモリ(最大) 128MB 128MB 384MB
グラフィック
アクセラレータ
ATI Mach64-264VT マザーボード内蔵 I-O DATA GA-TNT232/PCI
(nVIDIA RIVA TNT2)
VRAM 2MB (EDO-DRAM) 1MB 2MB
(マザーボード内蔵/2MB増設可能)
FDD 3.5インチ×1 (3モード) 3.5インチ×1 3.5インチ×1 (3モード)
ハードディスク容量 1.2GB 850MB 19.3GB
光学ドライブ CD-ROM 最大6倍速 (ATAPI) CD-ROM 最大4倍速 (ATAPI) Creative PC-DVD 8x (ATAPI)
オーディオ機能 Creative SoundBlaster16 (ISA) マザーボード内蔵 Creative SoundBlaster Live! (PCI)
YAMAHA YMF724 (マザーボード内蔵)
拡張スロット
(サイズ×スロット数)
PCI (ハーフ)×1
PCI/ISA (フル) ×1
ISA (フル)×2
Cバス×2 PCI (フル)×1
PCI (ハーフ)×2
その他 BUFFALO LGY-ISA-TR
(LANカード/ISA)
なし REALmagic Hollywood Plus
(DVD再生カード/PCI)

Laneed USB Ethernet Adapter
(LANアダプター/USB)

SK NET SMART JOY PAD II
(ジョイパッド/USB)

NEC PK-GP101プレイパッド
(ジョイパッド/USB)

ランランラン!とLANを構築してみる(笑)

 パソコンを2台以上持っていたら、LANで繋ごう!という訳でValueStarNXとFMVをLANで繋ぐ事にした。
 早速近所の電器屋に行ってみるが、LAN関連の周辺機器は安い!低速(10BASE-T)のLANカードなら1,000円で手に入る。安いハブも2,000円で購入。しかもISAバスのLANカードも売っていた。なんだLANの周辺機器ってこんなに安く上がるのか。という訳で早速購入。ただ、ValueStarNXはPCIバスが埋まっているので、仕方なく3,000円のUSB用のLANアダプターを購入。
 早速家に帰ってセットアップ。LANは無知のせいか、苦労する事数時間、やっと相手のパソコンが見えた。よし、次はWindows98SEから実装されたインターネットの共有をやろう。つまりこれは、親機(ここではValueStarNX)を通してFMVからインターネットを使用というものだ。こうすれば、デュアルISDNの能力を十分に発揮できるというもの。
 …しかし、どうやってもFMVからインターネットに繋げる事ができない。と、いうか、相手のパソコンが見えるのがまちまちなんですけど。見える時もあれば見えない時もある。なんで?………LAN初体験の私が苦闘する事およそ3日。結局繋がらず。仕方なくFMV内蔵のアナログモデムを使用する事にした。これがまた遅い!デュアルISDNに慣れてしまっているので遅くて仕方がない。同じアナログモデムのドリームキャストよりも遅い。ま、これはCPUとかメモリとかの問題でもあるが。

 …と、実はUSBのLANアダプターの初期不良だった事が判明したのはかなり月日が経ってからであった。


▲ 今回購入したLAN関係のパーツ。左がUSBのLANアダプター、右上がISAのLANボード。


▲ やっとのことで繋げたLAN。ただ、相手が見えるのがランダムなんですけど。

アキバでメモリ購入

 メモリが少ないのが我慢できなくて、FMVのパーツを探しに秋葉原まで行って来た。さんざん中古パーツショップを巡った結果、ソフマップの中古専門店でノーブランドの64MBメモリが4,800円で売られていた。ノーブランドなのでFMVで動くかどうかすごく心配だったが、メルコやI-O DATAが発売している、このFMV用のメモリと同じ仕様だったので大丈夫だろうと思い、しばらく悩んだ挙句、イチかバチかで購入。
 他にもグラフィックボードやCPUアクセラレータを探してはみるが、意外に中古のそれらは見付からなかった。
 家に帰り、ドキドキしながらメモリを取り付け、起動。…よし!メモリカウントが増えた!見事にメモリは使用する事ができた。これでメモリが80MB。よし、今度行ったら、もうひとつ同じメモリを買って128MBにするぞ!!…って、在庫あったっけ?
 そしてその後ある事に気が付いた。そうだ!ハードディスク見て来んの忘れた!!!!


▲ これが購入したメモリ。不安を胸に抱きつつ取り付ける。メーカー製パソコンにノーブランドのパーツを取り付けるのは、はっきり言ってギャンブルである。購入する際は、取り付けるパソコンのスペックをきっちりと調べておく事!保証もないしね。


▲ 見事に増設に成功!これまでは起動時に既にメモリ不足でスワップばかりしていたFMVの起動時間が大幅に短縮!今度は128MBだ!!


▲ ハードディスク見て来んの忘れたクセに、偶然見つけたPlayStationエミュレータ『bleem!』の製品版はちゃっかり購入…。

とりあえずベンチマークして、願望


ベンチマークソフト:DOS/V POWER REPORT Benchmark テストリリース版2

ベンチマークテスト時のスペック
  FMV-5133DPS SE5① FMV-5133DPS SE5② VALUESTAR NX VS30
CPU Intel Pentium 133MHz 左に同じ I-O DATA PK-P2A667
(Intel Celeron 667MHz)
OS Windows95 4.0.950 Windows98 4.10.2222 A
(Second Edition)
Windows98 4.10.2222 A
(Second Edition)
メモリ 16MB
(EDO-DRAM/8MB×2)
80MB
(EDO-DRAM/8MB×2、32MB×2)
128MB
(DIMM/64MB×2)
グラフィックアクセラレータ ATI Mach64-264VT 左に同じ I-O DATA GA-TNT232/PCI
(nVIDIA RIVA TNT2)
VRAM 2MB (EDO-DRAM) 左に同じ 32MB
ハードディスク容量 1.2GB 約2GB 約20GB
光学ドライブ 最大6倍速 (ATAPI) 最大24倍速 (ATAPI)
(VALUESTAR NX VS30内蔵のCD-ROMドライブを流用)
Creative PC-DVD 8x (ATAPI)
CD-ROM:最大32倍速
DVD-ROM:最大8倍速
オーディオ機能 Creative SoundBlaster16(ISA) 左に同じ Creative SoundBlaster Live! (PCI)

 という訳で、とりあえずベンチマークしてみたが、やらなくてもわかっていたけどこんな感じ。
 Windows98 SEを導入してメモリを80MBに増設してみたが、結果は何故か下がってしまった(InternetExplorer6.0sp1導入による、システム負荷が原因と思われる)当然ValueStarNXには遠く及ばない。ま、CPUアクセラレータやグラフィックボード等を搭載して、いかにValueStarNXに近付けるかが楽しみでもあるんだけど。
 現状では、全体的に能力が低すぎる。CPUはもちろん、3D機能がないATI mach64VT、28.8kアナログモデム。CD-ROMドライブは、ValueStarNX標準装備のものを流用し、24倍速でCD-RWも読み込めるようになったが、後はパーツを購入するしかない。
 とりあえず願望としては、CPUアクセラレータでK6-2 466MHz(これが最大)にして、ビデオカードはVoodoo BansheeかVoodoo3を積み、過去のGlideゲーム(特にDOSゲーム)ができるようにしたい。サウンドカードはDOSゲームをプレイしたいので、今のSoundBlasterを使用。あとはUSB(当然1.0。2.0なんて生意気なモノ積ませるか!(笑))インターフェイスカードと、HDを40GBくらい積めば完璧かな?
 …でも、あんまり使い道がなかったりして。


▲ 通信対戦ができる『ほっけ3D』(写真左)。でも現行では3Dボードがないので重い。夢は『セガラリー2』(写真右)でLAN対戦!!
(C)1997-1998 Hideyuki Yamazaki ゆきやま
(C)SEGA ENTERPRISES, LTD., 1998, 1999

Voodoo3ボード購入…しかし!!

 数日後、インターネットのパソコン関連通販サイトでVoodooシリーズのボードを探してみると、M@X COMPUTERのサイトでVoodoo3ボード(PowerColor EvilKING 3)を発見!価格も8,600円だったので即決買いした。
 次の日。到着したEvilKING 3をFMVに装着し、パソコンを起動するが……画面が表示されない。起動時にEvilking 3のBIOS表示は出るものの、その後は真っ暗。
 FMV公式サイト『FMWorld.net』で調べてみると……なんと、このパソコンのPCIバスはバージョン2.0の為、バージョン2.1のPCIボードが使えなかったのだ!!
 なんてことだ!これではUSBボードも積めないではないか!!それだけじゃない。現在出回っている全てのPCIカードが使えないではないか!!!!

 FMVパワーアップ計画もあえなく頓挫してしまったのだった…。

そして今度はVoodoo2ボードを入手…!!

 そんなこんなで放置したまま2003年。Yahoo!オークションにてVoodoo2ボード(DIAMOND Monster3D II 12MB)が格安で出ていたので半ば衝動買い。これなら取り付けられるんじゃないのか?(しかし、仕様書にはPCIバージョン2.1以上となってはいたが)と思い、ダメもとでFMVに取り付けてみる。
 すると…無事認識!しかも動作もOK!さっそくベンチマーク!!……10fpsしか出ない…。ダメだ。やっぱCPU替えなきゃ…。


▲ 取り付け後に行ったベンチマーク。Direct3Dの項目が、当然ながらソフトウェアレンダリングだった前回(ATI Mach64-264VT)を上回っている。


▲ Direct3D非対応だが、Voodoo(Glide)対応の『FIFA ROAD TO CUP 98』(EA Sports / Electronic Arts)。フォグが掛かっていてとてもキレイ。
(C)1998 Electronic Arts (C)1997 FIFA TM Official Licensed product of FIFA World Cup France 98.


▲ DIAMOND製『Monster3D II』。当然SLI(2枚差し)にも対応。当時1枚3万円程し、3Dゲームブームを巻き起こしたVoodooカードも700円…時代だねぇ。

当時趣味で書いたコラムより、一部加筆修正して掲載

(2003年4月8日 追記)
(2005年3月22日 記事修正)
(2006年11月26日 記事修正)
(2017年4月29日 記事修正)

[ケイゴノリポート]